糖尿病の診察

可能な限り外来での治療を心がけています。生活習慣の改善は重要です。専門の栄養士による栄養相談を受けていただき、適したカロリー数のお食事を提案いたします。入院治療が必要な方はごく一部です。インスリン自己注射による治療もほとんど外来指導により導入しています。当科では予約制で診療しております。初めての受診の方は紹介状を準備いただいた上で、電話で予約を取ってからお越し下さい。予約の電話は平日午後15:00~16:00迄にお願いします。なお、土曜日午前の当科外来での新規予約はお受けできない状況です。この15年で糖尿病治療薬の種類は大幅に増えました(図1)。また近い将来、非常に期待できる治療薬が使えるようになります。治療の選択に幅ができたことは確かですが、患者さんそれぞれの病態に応じてお薬の使い分けが必要な時代になりました。当院糖尿病外来では、糖尿病診断を専門とする常勤医師と順天堂大学糖尿病内科在籍の非常勤医師により、患者さんに一番良いと考えられる治療を提案いたします。

臓器保護を絶えず意識して質の良い血糖コントロールを

当科の診療方針を教えてください。
基本的には個々の患者様の病態に沿った治療を心がけています。最近2型糖尿病に多くの経口薬が出現して、限りなく正常血糖状態に近づけることが可能になりました。特に治療薬の選択にあたっては臓器保護(膵β細胞保護)を意識しています。
臓器保護を意識した治療とは具体的にはどのようなことでしょうか。
早期のインスリン治療の開始(強化療法からBOTまで)、ビグアナイド薬やピオグリタゾンとインクレチン関連薬の併用、SU剤の必要最小限の投与・「グリベンクラミド」よりも、よりマイルドな「クリメピリド」の投与へ・・・といったところです。グリベンクラミドの投与はかなり少ないですね。また、SU剤の長期高用量投与はβ細胞疲弊につながるので、極力避けなくてはいけません。要はSU剤を漫然とdo処方しないということです。DDP-4阻害薬によるSU剤からの離脱も絶えず考慮しています。
最近の新薬について耳にするようになりましたが、どうお考えですか。
インクチレン関連薬には、経口でDPP-4阻害薬、注射でのGLP-1アナログがありますが、これらは当科の治療方針である「臓器(膵β細胞)保護」の観点からも有望です。DDP-4阻害薬をうまく使ってSU剤をなるべく少容量にあるいはゼロに持って行くことも可能となりました。DDP-4阻害薬は、単剤では低血糖のリスクが低いので、当科でも2型糖尿病の治療薬の中心的薬剤となっています。
他にも注目している新薬はありますか。
2014年4月に発売されるSGLT2阻害薬です。腎臓での糖の再吸収を阻害し、尿糖排出を促進して血糖を下げるので、インスリンを介さない点、体重減少が見込めてインスリン抵抗性改善作用もあるという点大いに注目しています。年齢の比較的若い肥満型糖尿病患者には朗報です。αーGIとともに「糖吸収排泄調節系」と分類されることになっています。

内分泌の病気の診察

この分野で一番多いのが甲状腺の病気です。ホルモンが出すぎるバセドウ病、甲状腺が硬く大きくなる慢性甲状腺炎(橋本病)などが対象になります。甲状腺腫瘍(良性腫瘍、悪性腫瘍)に関しては、当院外科で診療いたします。下垂体腫瘍によるホルモンの病気(先端肥大症など)は、手術が必要な方の場合は、当院脳神経外科、千葉大学附属病院脳神経外科と連携して診療を行っております。ご希望があれば、他院への紹介も可能ですのでご相談ください。

代謝の病気の診察

多いのは、脂質異常症(高コレステロール血症、高中性脂肪血症)です。これらは、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす動脈硬化の原因となります。動脈硬化の状態は、くびに機械を当てるだけの簡単な検査(頸動脈エコー)や、腕、下腿の血圧を同時に測ることによって検査することができます。治療は、まずは食事療法により生活習慣の改善を実行していただき、それでも目標値に達しない場合は適したお薬を処方いたします。高コレステロール血症に関しては、最近は優れた薬が開発されており治療が容易になりました。 お薬で安定した場合は2~3ヶ月ごとに通院していただきます。高尿酸血症も当科で診療いたします。

医師紹介

  • 一桝 泰一(いちます ひろいち)

    専門
    糖尿病・代謝・内分泌内科
    資格
    日本糖尿病学会、日本内科学会